53軒目の記事は、2022年1月に石川県七尾市にある『欅庵』に行った際の記事です。
朝起きて、なぜだか無性に蕎麦が食べたくなったので、近くのこちらのお店に伺いました。
朝一、正真正銘の最初のお客です。
前回は、鴨せいろ蕎麦の大盛りをいただいたので、今回はもり蕎麦を注文します。
腹具合からいって、大盛りでも良いかなと考えていると、そばがきの文字に目が行きました。
そう言えば、こちらのそばがきはまだ食べたことが無かったので、もり蕎麦とそばがきに決めました。
注文を終え、お茶とお茶菓子をいただきます。
和室の囲炉裏には、炭火が焚かれていて、なんとも風情があります。
この待ち時間すら、味わいの一つに思えます。
最初に運ばれてきたのは、そばがきです。
そばがきから、湯気がこうこうと立ちのぼっています。
これは、熱そうです。
冷めないうちに、ひと口。
あれっ、見た目の感じと違って、ふわふわのそばがきです。
それに、新蕎麦の香りが口中に広がります。
ふわふわ、ほくほく、ふわふわ、ほくほく。
できたてのはんぺんのように、ふんわりと軽い食感です。
(食べ物を食べ物で表現してしまったー)
それに、添えられた静岡県伊豆山中産の本わさびが、暴力的に鼻にきます(笑)
ひさしぶりに、鼻の奥までとおりが良くなりました。
次は、もり蕎麦が運ばれてきました。
まずは、ツユを付けずにひと口。
細打ちの新蕎麦は、甘みは感じられるが、蕎麦の表面は歪です。
店主に聞くと、10割蕎麦だと言うことです。
10割でこれだけ細打ちってすごいなー、と感心させられましたが、10割なのでやっぱり喉ごしが少し気にかかる。
そばがきは、本当にドンピシャの好みなんですが、10割は太打ちをワシワシが好みなので、蕎麦はちょっと好みとは違いました。
10割蕎麦の細打ちが好みの方には、ぴったりの蕎麦かもしれません。
蕎麦は、伺ったときは栃木県の益子町産の蕎麦が使われていました。
品の良い香りの蕎麦で、新蕎麦ならではの淡い甘みが、充分に感じられる蕎麦です。
蕎麦粉は常陸産、醤油は香川県小豆島産、昆布は北海道南の真昆布、かつお節は鹿児島県枕崎産、わさびは静岡県伊豆山中産、と他産地の厳選した食材が使われているので、およそ、七尾で食べているとは思えない蕎麦の仕上がりです。
今度は、蕎麦御膳を食べたいから、平日に寄ってみようかな。
お腹いっぱい、ご馳走さまでした。
【お店の情報】
店名:欅庵
電話:0767-52-2112
営業:11:00~14:00
休日:月・火曜日